高校卒業から17年間、一社で勤め上げてきた兵頭さん(仮名)が、初めての転職を決意したのは、内発的な動機でした。
「前職の事業売却など、将来的な不安もゼロではありませんでしたが、一番大きかったのは、同僚の転職です。事業環境の変化といった外側の問題ではなく、『自分のやりたいことをやってみたい』という内側の動機で転職を決めた後輩の姿を見て、改めて自分のキャリアを考えるようになりました。このまま定年まで、同じ環境で自分はいいのか、と」
もともと、インフラや機械メーカーなど、現在の仕事以外で自分の価値を高めたいと考えていた兵頭さん。周りの行動に背中を押され、昨年5月ごろから本格的に転職活動をスタートさせました。


Comment 担当コンサルタントよりひとこと
キャリアコンサルタント
福地 桂佑
特に印象的だったのは、ご自身の希望条件が明確になっていく中で、給与が高い大手企業とキャリアパスが豊富な企業の間で悩まれた時です。給与が高い大手企業も本当に素晴らしい企業でしたので私はそちらに決定されるのかなと内心考えていましたが、最終的にご自身のやりがいや中長期的な成長を優先して選ばれたその決断力は、非常に素晴らしいものでした。転職活動においては兵頭さんのようにご自身が「今後の社会人人生で何を大切にされたいか」をしっかり整理されておくことが重要だと改めて気づかされました。