大学卒業後、10年近く1つの会社でプラントエンジニアとして働いてきた安田さん(仮名)。転職を考え始めたのは、今から2年ほど前でした。
「当時の会社は、給与や福利厚生が業界の中でも良い水準にあり、仕事も安定していました。しかし、社会の変化が激しい中で、会社として将来どのような成長戦略を持っているのか、どういった強みで生き残っていくのかというビジョンが見えづらくなっていました」
安田さんは、大規模なプロジェクトを成功させ、会社からも高く評価されていましたが、「これ以上、自分のスキルが伸びるのだろうか」という不安も感じていました。それは、10年前に一緒に働いていた上司や先輩たちの働く姿が、10年経っても大きくは変わっていないように見えたことも影響していたといいます。
「このままでは自分のキャリアが停滞してしまう」。その思いが、待遇の良さよりも勝り、転職を決意しました。


Comment 担当コンサルタントよりひとこと
キャリアコンサルタント
福地 桂佑
当初はご自身の市場価値に不安を感じていましたが、10年の経験とスキルは非常に高く、企業からも高い評価を得ていました。特に、給与面ではより好条件だったもう一方の企業ではなく、「会社の成長ビジョン」と「ご自身のキャリアパスの柔軟性」を重視して決断されたことは、素晴らしい選択でした。当然ながら結果的にご辞退となった企業の人事の方々は大変残念がられていました。
安田さんのように各社からとても高い評価を得られるキャリアとお人柄がありながらも、ご自身の中での自己評価をそれよりも少し低く見積もられているケースは多くあります。それはとてももったいないことでもあると思いますので、ご自身のキャリアについての客観的な評価をお知りになりたい方はぜひ一度お気軽にご相談にいらしてください。